GPS浮気調査の限界と違法になる線引き

配偶者の様子が、どうもおかしい。
スマホのGPSで、浮気を確かめられないだろうか。
そう思ってここへたどり着いたなら、その気持ちは、痛いほど分かります。

私は、妻のGPSで浮気に気づいた夫です。
買い物を頼もうと、なにげなく位置情報を開いただけでした。
昼どきなのに、妻はレストランでもない場所で止まっていたのです。
そして、指で拡大すると、看板に休憩と宿泊の文字が書いてありました。

ただ、先に書いておきたいことがあります。
GPSで分かるのは、場所だけです。
そこで誰と何をしていたかまでは、映してくれません
だから位置情報は、浮気を確かめる入口にはなっても、答えにはならないのです。

そしてもうひとつ。
自分でGPSを仕掛ける前に、知っておいてほしい違法リスクがあります。
確かめ方を間違えると、あなたが、逆に責められる側へ回ってしまうのです。

この記事でわかること
  • GPSで確かめられる場所と、どうしても分からない浮気の証明との境目
  • 確信になったのは、GPSではなく、一瞬の間だったという事実
  • 自分でGPSを付ける前に知ってほしい、違法リスクと、安全な順番

※妻の浮気に気づいたあの日の一部始終は、このページにすべて書いています。

GPSで浮気を確かめる方法とその限界

先に、いちばん大事なことを書きます。
GPSで確かめられるのは、その人が、いつ、どこにいて、どれくらい留まっていたか
基本的には、それだけなんです。
そのうえで、疑いの入口になりやすいのは、時間の使い方の不自然さです。

  • 平日の昼間に、家でも職場でもない場所へ、何時間も留まっている
  • 決まった曜日の決まった時間に、同じ建物へ通っている
  • 買い物や用事にしては長すぎる滞在が、何度も繰り返される

曜日と時間帯と滞在時間を、並べてみてください。
すると、いつもの生活とのずれが見えてきます。
私が最初におかしいと思ったのも、そのずれでした。

でも、位置情報で分かるのは、ここまでです。
誰と一緒にいて、何をしていたのか。
地図上のマークでは、教えてくれません。
ホテルの前で止まっていても、そこへ行ったという事実だけです。
建物の中で何があったかまでは、どこにも残りません。
ここを取り違えると、あとで苦しむのは自分のほうです。

現に私は、あの看板を見てもなお、GPSの誤作動だろう、渋滞につかまってるだけだ、と自分に言い聞かせました。
証拠らしきものを目の前にしても、人は見たくないものを見ない
私が、まさにそうでした。

確かめたくない気持ち

あのとき私の中にあったのは、知りたい気持ちだけではありません。
知らないままでいたい気持ちも、同じくらい強くありました。
確かめたいのに、確かめたくない。
弱かったからではなく、失いたくないものが大きすぎたのだと思います。

妻の居場所がホテルだった日

あの日のことは、今でもはっきり覚えています。
先に、その日の流れだけを表にしました。

時間の流れ起きたこと
昼どきママ友とランチに行くと言って、妻が出かける
直後買い物を頼もうと位置情報を開くと、表示が動かない
すぐ拡大すると、看板に休憩と宿泊の文字
そのあと電話をかけても、出ない
1時間半後折り返し。返事の前に一瞬の間があり、後ろは無音
夕方妻が帰宅。荷造りを見て慌て、信じてほしいと繰り返す
その夜GPSを見たんだぞ、と告げると、妻は黙り込んだ

ここから、順に書いていきます。

妻がママ友とランチに行くと言って出かけたあと、私は買い物を頼もうと、位置情報を開きました。
本当に、それだけのつもりだったのです。
でも、表示が動かない。
昼どきなのに、レストランでもない場所で、ぴたりと止まっている。
おかしいなと思って拡大したら、その建物の看板に、休憩、宿泊、の4文字があったんです。

それでも私は、すぐには信じませんでした。
信じたくなかった、が正しいと思います。
気づけば私は、意味もなく、自分の荷物をまとめはじめていました。
出ていくのか、行かないのかも、分からないまま。
頭が、真っ白だったんです。

体に出た痛み

あの画面を見た日から、私はまともに眠れなくなりました。
天井を見上げたまま、朝を待つ夜が続きます。
そのあと妻と話し合いをはじめると、1週間で体重が5キロ落ちたのです。
気持ちの限界は、体のほうが先に教えてくれました。
もし今、あなたも眠れていないなら、どうかひとりで抱えないでください。

決め手になった一瞬の間

結局、私の確信になったのは、位置情報ではありませんでした。
画面を見てすぐ、私は妻に電話をかけたのです。
でも、出ません。
折り返しが来たのは、1時間半も後だったのです。

「どこにいるんだ」と聞いたとき、返事の前に、ほんの一瞬、間が空きました。
それから妻は、「ママ友とランチしてる」と答えたのです。
電話の向こうからは、物音ひとつ聞こえません
人の気配がまるでしない、しんとした静けさだったのです。

長く連れ添った私には、その一瞬の間が、嘘をつくときの合図だと、分かっていました。
位置情報より正直だったのは、その人の沈黙のほうだったんです。
GPSが場所を教えても、確信をくれたのは、機械ではなく、長年そばにいた私が知っていた妻の癖でした。
相手のいつもと違うサインの見つけ方は、女の浮気サイン に詳しく書いています。

怒らずに待って出てきた真実

ただ、その一瞬の間や沈黙だけでは、人は認めません。
近くを通っただけ、友達といた、と言われれば、そこで止まってしまう。
真実が動き出すかどうかは、突きつけ方ではなく、こちらの構え方で決まるんです。

妻が帰宅したのは、電話から5時間も後の、夕方でした。
荷造りをしている私の荷物を見て、妻は慌てて、「お願いだから信じて、ママ友とランチしていただけ」と何度も何度も訴えてきたのです。
その真剣な顔に、私は一度、心が揺らぎました。
そして、「そうか、分かった」と言ってしまったほどです。

それでも納得できない私は、「GPSを見たんだぞ」とだけ言いました。
その瞬間、妻は一言も、言い返さなかったのです。
いつもなら必ず言い分を返す人が、黙った。
その沈黙こそが、何よりの答えでした。

ここからが、いちばん伝えたいところです。
私は問い詰めるあいだ、ずっと、怒らないから正直に話してほしい、と言い続けました。
怒鳴りたい夜も、正直、ありましたが、真実を知りたかったのです。
それでも抑えたのは、怒りを先に出した瞬間、相手は身を守ることしか考えなくなると、分かっていたからだと思います。

声を荒らげた場面で返ってきたのは、いつも、新しい嘘のほうでした。
その構えを崩さずにいたら、少しずつ、数字が動きはじめたのです。
最初は、半年前から。
問い詰めるほどに、1年、2年、3年と伸びて、証拠のあるぶんだけで6年。
それでも問い詰めると、約10年だと妻はようやく認めました。
しかも、相手はひとりではなかったのです。
真実を引き出したのは、鋭い追及ではなく、怒りを飲み込んで待ち続けた時間のほうでした。

怒りを飲み込んだ夜

確かめたいのに、静かでいる。
矛盾しているようですが、これがいちばんの近道でした。
怒りをぶつけた夜は、決まって嘘が返ってくるのです。
怒らないから、と言い続けた夜だけ、ほんの少し、本当のことが顔を出した気がします。
焦って追い込むより、逃げ場を残して待つ。
そのほうが、遠回りに見えて、真実には早く届くと実感しました。

位置情報はあくまで入口

位置情報を過信すると、かえって遠回りになります。
整理しておきますね。

GPSで分かることGPSでは分からないこと
いる場所と、滞在した時間その場所で、誰と一緒にいたか
移動のルートや、頻度部屋の中で、何があったか
そこへ行った、という事実それが浮気だ、という証明

だから、位置情報はあくまで入口です。
そこから先、誰と何があったかは、画面には出てきません。
私の場合はそれが、電話の一瞬の間であり、帰宅後の沈黙であり、最後は本人の言葉でした。
地図だけを握りしめても、その先へは進めないんです。

GPSを付ける前の違法リスク

ここが、この記事でいちばん伝えたい注意です。
浮気を確かめたい一心で、相手の車やカバンに、こっそりGPSを取り付けようとしている人がいるかもしれません。

確かめたい気持ちは、私にも分かります。
私も、妻の位置情報を見てしまった側です。
でも、勢いで機器を仕掛けると、あとから、これはまずかったんじゃないか、と青くなることがあります。
確かめたはずの自分が、いつのまにか責められる側に回っている。
そんな笑えない逆転が、本当に起こりうるんです。

大切なのは、集めることではなく、集めたものが自分を守ってくれるかどうか。
ここを外すと、労力も、痛みも、ぜんぶ無駄になってしまいます。

無断GPSの法的リスク

相手に無断でGPS機器を取り付けて位置を追い続ける行為は、たとえ夫婦であっても、ストーカー規制法にいう位置情報の無断取得や、プライバシーの侵害に問われることがあります。
しかも、そうやって集めた情報は、証拠として認められなかったり、価値が下がったりすることもあるのです。
それどころか、確かめたはずのあなたが、逆に責任を問われる側になりかねません。
浮気の事実を、あとで使えるかたちで残したいなら、素人判断で仕掛ける前に、専門家の手を借りるのが、いちばん安全です。

証拠にするならプロに相談

では、どうすればいいのか。
私がたどり着いた順番を、お伝えします。

まず、自分で証拠を仕掛けにいくのを、いったんやめてください。
位置情報は、あくまで、いつもと違う、という気づきの入口にとどめておく。
そして、それが浮気だと確かめ、あとで使えるかたちにする段階になったら、探偵や弁護士といったプロの手を借りてください。
合法に証拠を残す方法を知っているのは、素人の私たちではなく、専門家です。

慰謝料や離婚といった法律のことも、同じです。
素人判断で先に動くと、あとで自分が不利になることがある。
心がつらくて眠れないほどのときは、公的な相談窓口も、ためらわず頼ってください。
遠回りに見えて、それがいちばん、あなたを守ります。

確かめたあとの自分

もし、あなたにひとつだけ言えるとしたら、これです。
確かめる前に、確かめたあとの自分を、先に想像しておいてください。
白だったら、どうするか、黒だったら、どうしたいのか。
そこを決めないまま居場所だけを追うと、私のように、真実を知ったあとで、次の一歩が踏み出せなくなります。
道具を手にする前に、心の準備を。順番は、そっちが先なんです。

GPSは浮気を暴く魔法の道具ではない

GPSで確かめられるのは、場所だけです。
そこで誰と何をしていたかまでは、映してくれません。
私の確信になったのも、位置情報ではなく、電話の一瞬の間と、本人の沈黙のほうでした。
だから、GPSを、浮気を暴く魔法の道具だと思わないでほしいんです。

そして、自分で仕掛ける前に、どうか一度だけ、立ち止まってください。
確かめ方を間違えると、あなた自身が傷つき、責められる側になってしまうからです。

ここまで読んでくれた、あなたへ。
真実を知るのは、こわいことです。
それでも、目をそらさずに、いちばん自分を守れるかたちで、確かめてほしい。

あなたへの手紙

GPSは、場所を教えてくれる便利な道具です。
でも、真実そのものは映しません。
私の確信も、居場所ではなく、電話の一瞬の間からでした。
だからこそ、自分で仕掛ける前に、どうか一度、立ち止まってください。
無断のGPSは、夫婦でも法律に触れることがあり、確かめ方を間違えると、あなたが責められる側になってしまいます。
証拠にすることも、慰謝料や離婚のことも、動く前に専門家へ。
それが遠回りに見えて、いちばんあなたを守ります。
ひとりで抱えないでくださいね。
ここまで読んでくれて、本当にありがとうございました。

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