婚外恋愛ブログには載らない浮気された夫の10年間

婚外恋愛ブログ。その言葉を検索窓に打ち込んだあなたは、たぶん今、誰かの本音を探している最中だと思います。
教科書のような解説ではなく、生身の人間が書いた、生々しい記録を。

でも、出てきたのはどうでしたか。
『恋に落ちた側の甘い日記か、女性目線のときめきの記録か』
そのほとんどが、恋をしている人の側から書かれたものばかりではなかったでしょうか。

私は、その逆側にいます。
妻に、約10年ものあいだ浮気をされていた50代の夫です。
ずっと隣にいると信じていた人が、その裏でいくつもの関係を続けていた。
それを、ある日知ってしまった側の人間です。

このブログは、その、される側の記録になります。
『発覚した日。静かに崩れていった毎日。離婚せずに続いている現在』
武勇伝もきれいごともありません。
同じ場所で立ちすくんでいる誰かのために、起きたことをそのまま書いています。

この記事が、その入り口です。
ここで大きな流れだけをお話しして、詳しいところはひとつずつ、別の記事に書きます。

この記事でわかること
  • 婚外恋愛ブログの多くがする側の視点で、される側の声がめったに見つからない
  • 妻の不倫が発覚したあの日から、約10年間の嘘が明らかになるまでの流れ
  • 家族に離婚を望まれても、私が今なお妻と暮らしている理由と、答えの出ない日々

婚外恋愛ブログで言えない真実の告白

婚外恋愛ブログという言葉で語られるものの多くは、家庭の外で恋をしている側から書かれています。
恋のときめきをつづった日記や、それを紹介するまとめ記事。
その華やかさの裏で、家に残って静かに膝を抱えている人間の姿は、めったに描かれません。

婚外恋愛という言葉は、どこか柔らかく響きます。
『純愛だとか、最後の恋だとか』
その柔らかい響きの裏側には、必ず、置いていかれた誰かがいます。
その置いていかれた側の声だけが、いつも聞こえてこない

だから私は、される側から書くと決めました。
裁くためでも、さらすためでもありません。
同じ場所で立ち止まっている人の、小さな手がかりになればと思っているだけです。
そして、これから踏み出そうとしている人に、後悔してほしくない。
ただ、それだけの理由で、書いているわけです。

このブログが立っている場所

婚外恋愛の物語は、たいてい恋をしている側から語られるのです。
そのひとつひとつの恋の裏には、事情を知らずに待っている家族がいます。
私はその、待っていた側から真実を書いているのです。
同じ場所で立ち止まる人の、小さな手がかりになるように。

発覚の日から始まった喧嘩と努力

はじまりは、なんでもない日でした。

妻がいつものように、ママ友と出かけた日のことです。
私は買い物を頼もうとして、見なくていいものを見てしまいました。
その日に何が起きたのかは、GPSで気づいてしまった日の話にすべて書いています。
ここでは、その先に続いた日々のほうを残しておきたいんです。

婚外恋愛の物語は、たいていバレた日で終わります。
でも、される側にとっては、あの日がはじまりでした。
発覚してから何か月ものあいだ、私の家では、喧嘩と踏ん張りが繰り返されたのです。

声を荒らげて、言うべきことを言って、それでも家族を続けようと自分を立て直しました。
翌週にはまた同じところで揉めて、もう一度立て直すわけです。
派手な修羅場が一度あって終わり、という話ではありません。
終わりの見えない往復を、私は何か月も重ねました。
そうしてようやく、妻は私の言うことを聞くようになったのです。

この繰り返しを書き残そうと思ったのには、理由があります。
当時の私が、まさにここを読みたかったからです。
発覚の瞬間をつづった文章なら、探せばいくらでも見つかります。
けれど、その翌週や翌月をどう生きたのかは、どこにも書かれていませんでした。
だから私は、派手ではないほうの日々を、この記録に残すことにしたんです。

証拠は誰が残すか

私自身は、妻のGPSを見てしまった側の人間です。だからこそ、これだけは伝えさせてください。
無断で手に入れたものは、夫婦でも、あとで証拠として認められないことが多く、集めたあなたが責められる側に回りかねません。
だから、自分で抱え込んで集める前に。証拠は、はじめから弁護士などの専門家の手を借りて残すのが、遠回りに見えて確かです。

妻が告白した半年と10年の距離

その日を境に、真実を求める話し合いの日々がはじまりました。
怒らないから、正直に話してほしい、と繰り返しながら、いつから続いていたのかを尋ねたのです。

最初の答えは、半年前でした。
ところが翌日には1年になり、問いを重ねると3年に変わる。
証拠の残るぶんを数えただけでも6年、最後は 約10年だと妻が認めました。
しかも相手はひとりではなく、LINEには、食事を共にした複数の男性とのやり取りが残っていたのです。

半年なら、と受け止める覚悟を決めました。
けれど、その覚悟は、決めたそばから伸びていく数字に追い越されていきます。
そのたびに、私は作り直すしかありませんでした。
娘が入院した日々も、家族の食卓も、何が本当だったのか、記憶ごと分からなくなっていくんです。
いつからだったのかと尋ねても、長すぎて覚えていない、と妻は言いました。

先に壊れるのは過去

裏切りのいちばんの痛みは、これから先ではなく、過去にやってきます。
幸せだったと思っていた日々が、ぜんぶ嘘だと知る。
もう二度と取り戻せない、思い出が壊れる。
それが、される側の、本当の苦しさだと思います。

見抜く力より直視する勇気

ここからは、自分でも認めたくなかったことを書きます。
私に見抜く力が足りなかったのではありません。
見ようとしなかったんです。

サインは、たしかに出ていました。
『増えていく外出。かみ合わなくなる会話。いつも遅い折り返しの電話』
それでも当時の私は、付き合いだろう、疲れているだろうと、自分に都合よく解釈していました。
あとから思えばひと続きの変化だったのに、ひとつひとつに言い訳をつけて、見ないふりを重ねていたのです。

疑うのが、怖かったんだと思います。
妻ひとりを疑って済む話ではないからです。
疑った瞬間に、築いてきた家庭も、この結婚生活も、母親を信じきっている娘の毎日も、まとめて疑わしくなってしまう。
その丸ごとの崩れ方を想像すると、足がすくみました。

もしあなたが今、確かめるかどうかで迷っているなら、責める気持ちはひとつもありません。
そのうえで、あの頃の私にすべて当てはまっていた問いを、自分にも向けてみてください。

  • 小さな違和感に、自分のほうから言い訳をつけていないか
  • 確かめてしまったら「もう戻れない」とどこかで思っていないか
  • 「長く一緒だから大丈夫」と確かめる前から決めていないか
  • 「疑う自分のほうが悪い」と話をすり替えていないか

長い年月を一緒に過ごしてきたのだから、「うちに限って」と思っていませんか。
私の場合、その思い込みが、いちばん厚い目隠しになっていました。
『疑いもしない毎日は、ただ見ていないだけの日々でもある』
その怖さを知るのに、私は約10年を費やしました。

足りなかったのは勇気

欠けていたのは、観察力でも浮気の知識でもありません。
現実を直視する勇気、ただそれだけでした。
目を閉じたままの人間のそばを、サインは素通りしていきます。

家族がすすめても離婚しなかった理由

ここまで書くと、たいていの人が『なぜ、別れないのか』と思うはずです。

家族も、同じ気持ちだったと思います。
妹は、これ以上お兄が苦労するのを見たくない、お願いだから離婚してほしいと言いました。
娘でさえ、私のことはもういいから、二人で頑張ればなんとかなると、背中を押してくれたのです。
正直に言えば、私自身も、離婚する道を何度も考えました。

それでも私が別れなかったのは、愛が残っていたからではありません。
理由は、もっと簡単なものだったのです。
周りの声と、私が出した答えを、表にまとめました。

私に向けられた声それでも私が選んだこと
妹の、これ以上苦労するのを見たくない苦労してでも、母娘の橋渡しを続ける
娘の、私のことはもういいからもういいと言ってくれる娘の、そばに残る
別れて、楽になる道私が死んだあと、娘がひとりにならない道

私が先に死んだとき、娘をひとりにしたくない
突きつめれば、ただそれだけなんです。
私がいなくなれば、娘に残る親は、妻ひとりになります。
そして妻にとっても、娘は世界でただひとりの子どもです。
その二人が絶縁したままだったら、娘は本当にひとりになってしまう。
ですから、私が生きているうちに、二人のあいだを少しでも取り持ちたいと考えました。
この選択の中身は、不倫されても離婚しなかった理由の話に、もう少し詳しく書いています。

我慢ではなく役目

残ると決めたのは、諦めて耐えているからではありません。
私が死んだあと、妻と娘を絶縁させて、娘をひとりにしたくない。ただそれだけです。
誰かに強いられた我慢ではなく、自分で選んだ役目として、私はここにいます。

妻に浮気されたと口にできない毎日

婚外恋愛の本当の地獄は、発覚のあとからはじまります。

妻の言い分も、聞きました。
話ができなかった、寂しかった、誰にも相談できなかったと、妻は繰り返したのです。
その言葉が、まったくの的外れだとは言いません。
なぜなら私にも、部屋にこもって口をきかなくなった時期があったからです。
あの頃は、子どもの前で言い争いたくなくて、そうしていました。
ただ、言い分を認めてなお、消えない痛みがあるんです。

そして、この痛みは、誰にも言えません。
妻に浮気された、と口にすれば、相手はきっと気まずそうな顔をします。
そのあとに続くのは、かわいそうな人を見る目になるでしょう。
それを想像するだけで、言えなくなるんです。
言えないまま街を歩けば、仲のいい家族を見かけるたびに、うちには二度と来ない未来だなと、胸が締めつけられる。
その気持ちも、どこにも出せないまま、飲み込むしかありません。
この言えない気持ちについては、誰にも言えない婚外恋愛の話にまとめました。

妻の側の言い分

妻は、話ができなかった、寂しかった、相談できなかった、と言いました。
その言葉が、まったくの的外れだとは思いません。
子どもの前で言い争いたくなくて、私が部屋にこもった時期も、たしかにありました。
どちらが正しいかを決めるためではなく、公平でいたいから、両方を書き残しておきます。

家庭の外へ逃げ出そうとしているあなたへ

この記事は、される側ではなく、家庭の外へ逃げ出そうとしている側の人も読んでいるかもしれません。
もしそうなら、この章だけは、あなたに向けて書かせてください。

あなたを責めたいのではありません。
今が寂しいのも、辛いのも、きっと本当なんだと思います。
ただ私は、その寂しさから踏み出した先で、家族に何が起きるのかを、いちばん近くで見た人間です。
だから、これだけは言わせてください。
一度壊れたものを元に戻すのは、思っているよりずっと難しい

軽い気持ちのまま外へ踏み出せば、待っているのは、家族から向けられる冷たいまなざしです。
一度失った信頼が、どれほど長く尾を引くか。
私はそれを、裏切られた家の中で、ずっと見てきたんです。

!逃げた先に待つもの

少し辛いからと外へ逃げたとき、その先で家族に何が起きるか。私はそれを間近で見ました。
家族から向けられる冷たいまなざしは、今の寂しさより、ずっと長く続きます。
動きだす前に、今あなたの手の中にあるものの大きさを、どうか一度だけ、考えてください。

許せなくても続けている家族

最後に、今の話をします。

あの決断が正しかったのかどうかは、まだ分かりません。
許せたわけでもない。
それでも妻は、今も私の隣にいます。
日々は、派手な和解などではなく、小さなことの積み重ねです。

娘は、妻の言うことをなかなか聞きません。
それでいて素直な子なので、私の頼みなら聞いてくれます。
その素直さを借りて、私はたまに、娘へ頼みごとをするんです。
休みには帰ってこい。
母さんが疲れているみたいだから、話をしてやってくれ。
中身は、いつもそんな小さな頼みです。
娘からメッセージが届くたびに、妻は、目に見えてうれしそうにします。
そうやって少しずつ、壊れた母娘の距離を、静かに縫い直しているわけです。

これが、私の婚外恋愛ブログです。
つづっているのは恋の記録ではなく、恋をされた側が、それでも家族を手放さずに生きている記録になります。

答えの出ない日々

この決断が正しいのかどうかは、いまだに分かりません。許せたわけでもない。
分からないまま、私は休みに帰ってこいと娘に頼み、母娘の距離を、少しずつ繋げています。
派手な和解ではなく、小さな頼みの積み重ね。
それが、今の私にできる精いっぱいです。

答えは、まだ出ていません。
でも、答えが出ないまま、ちゃんと続いている日々もあるんだと、それだけは、同じ場所にいる誰かに伝えたいんです。

あなたへの手紙

長い話に付き合ってくださって、ありがとう。
婚外恋愛ブログの多くは、恋をしている側から書かれています。
その裏には必ず、される側の日々があるのです。
あなたが今どちら側にいても、大切なものを見失う前に、少しだけ立ち止まってもらえたら。
このブログの全体像は、下の入り口からたどれます。
抱え込みそうになったら、また読みにきてください。

婚外恋愛と不倫の違いに潜む本当のリスク婚外恋愛とは何か、不倫との違いを押さえたうえで、妻に約10年間続けられた夫が、言葉の裏で家庭に起きたことと気づいた日の初動を実話で書きます。