婚外恋愛と不倫の違いを裏切られた夫が語る本当のリスク

夜、暗い部屋で、妻のスマホがふっと光る、誰かに送ったのか、誰かから届いたのか。
その光の色を、私は今でも忘れられないのです。
婚外恋愛、で検索したあなたは、もしかすると、いま私と同じ、される側にいるのかもしれません。
あるいは、これから誰かのもとへ踏み出そうとしている側かもしれない。

検索して出てくるのは、既婚者向けのサービスがつくった上手な続け方か、専門家がまとめたリスクか、だいたいそのどちらかです。
でも、そのどちらにも載っていないものが、ひとつだけあります。
婚外恋愛をされた側の家で、実際に何が静かに起きるのか、という生活の手ざわりです。

私の妻は、ママ友や習い事という生活の言葉に隠して、複数の相手と、約10年間、家庭の外に心を向けていました。
証拠として残っていたぶんで6年、実際にはもっと長い。
その約10年間を、私と娘は、同じ家で、何も見ないまま暮らしていたんです。

だからこの記事は、する側の指南書でも、法律の解説でもありません。
婚外恋愛とは何かを押さえたうえで、その言葉の裏で、ひとつの家庭に何が起きたのかを、された側の私が正直に書きます。

この記事でわかること
  • 婚外恋愛とは何か、不倫との違いや、一般に言われているリスク
  • 婚外恋愛という言葉の裏で、される側の家庭に静かに起きていた変化
  • 妻の婚外恋愛に気づいたとき、感情で動く前にまずすべきことと、相談先の選び方

婚外恋愛と不倫の違い

まず、言葉の意味から整理させてください。
一般に、婚外恋愛とは、配偶者以外の相手と恋愛関係を持つことを指すと言われます。
不倫とほとんど同じ意味で使われることもありますが、少し違うニュアンスで語られる場面もあるでしょう。
よく耳にするのは、こんな説明です。
体の関係を伴わず、気持ちのつながりだけを楽しむものを婚外恋愛と呼ぶ。
そして、体の関係まで進んだものを不倫と呼び分ける。

ただ、ここには落とし穴があります。
この呼び分けは、あくまで世間での言葉づかいであって、法律の線引きとは別ものだからです。
体の関係があったかどうかで法的な扱いは変わってくると言われますが、その境目を素人が決めることはできません。
ですから、慰謝料や離婚に関わる法律の話には、この記事では踏み込みません。
そこは、弁護士に任せます。

私がここで言いたいのは、もっと手前のことです。
婚外恋愛という言葉は、する側にとって、とても都合のいい響きを持っている
不倫と言えば後ろめたいのに、婚外恋愛と言い換えたとたん、どこか純粋で、しかたがない恋のように聞こえてしまう。
言葉ひとつで、罪悪感がふわりと軽くなる。
その軽さこそが、いちばん危ういと私は思っています。
実際、どこからが浮気で、どこまでならセーフなのか。
その線引きに迷っている方は、どこからが浮気なのかという話も、あわせて読んでみてください。

言い換えという入り口

婚外恋愛。不倫。浮気。呼び方が変わるだけで、同じ行いが、ずいぶん軽く聞こえてしまいます。
私が怖いと思うのは、その軽さが、背中をそっと押してしまうことです。
言葉にごまかされず、事実だけを見てください。
それが、する側にも、される側にも、いちばんの防波堤になります。

罪悪感を軽くする純愛という言葉

私の妻の場合は、純粋な恋などではありませんでした。
うちのすれ違いには、はっきりした原因があります。
妻が、ある集まりにのめり込んだことです。
私にとっては、一度目の結婚を壊した、離婚を考えるほど嫌いなものでした。
やめてほしいと何度頼んでも、妻は何ひとつ聞き入れません。
毎日のように喧嘩になり、それでも、争う姿だけは子どもに見せたくない。
そう決めた私は部屋にこもるようになり、家から会話が消えていきました。
妻はその沈黙を、自分は正しいという答えに変えて、ママ友や習い事という言葉に隠れながら、外の男遊びにのめり込んでいったのです。

妻の言い分は、あなたとは話ができなかった、寂しかった、誰にも相談できなかった、というものでした。
その言葉を、私は嘘だとは思っていません。
先に会話を閉ざした私に、落ち度がなかったわけではないのです。
ただ、寂しさの答えが、なぜ10年もの裏切りだったのか。
その問いだけは、今も私の中で消えないままです。

婚外恋愛は、日々の不満をぶつけ合うかわりに、外へ出口を求めることからはじまる、と一般には言われます。
うちは、その典型的なパターンだったのでしょう。
妻が外に出口を開けたときから、家の中の問題は、話し合われることも、直されることもなくなりました。
心が外へ向かった10年ぶんだけ、家の中の寂しさは、凍りついたままになったのです。
自分の家庭だけが特別ひどいと思い込む前に、既婚女性の浮気率がどれくらいと言われているかも、読んでみてください。

消えなかった問い

妻の、話ができなかった、寂しかった、という言葉を、私は嘘だとは思っていないのです。
また、すれ違いに、私の落ち度がなかったとも言いません。
それでも、寂しさの答えが、なぜ10年もの裏切りだったのか。
その問いだけは、今も私の中で消えないのです。
相手を受け止めることと、自分が受けた傷をなかったことにするのは、別の話だと思います。
この2つを、私は今も、両手に持ったまま暮らしているのです。

婚外恋愛が隠れていた生活の言葉

婚外恋愛のサインというと、派手なものを想像するかもしれません。
急にきれいになった、スマホを手放さなくなった、香水が変わった。
うちにも、そういう変化がなかったとは言いません。
でも、私を本当にだましたのは、そんな分かりやすいものではありませんでした。

妻が使ったのは、ママ友と、習い事、という、疑いようのない生活の言葉だったんです。
ママ友とランチ。習い事の集まり。子どもの付き合い。
どれも、家庭を持つ人なら誰の口からも出る、あたりまえの言葉ばかり。
それは、ありきたりの派手な嘘じゃないのです。
だからこそ、私は違和感を覚えても、それをうまく言葉にできませんでした。
本当に長く続く婚外恋愛ほど、生活の言葉に、静かにまぎれている
それを、私はあとになって思い知ったのです。

生活の言葉にまぎれやすい違和感を、チェックリストにまとめました。
どれも一般によく言われるもので、私の家でも、あとからすべて当てはまっていたものです。
ひとつずつではなく、いくつが同じ時期に重なっているか、という目で見てください。

  • ママ友や習い事など、生活の言葉での外出が増えた
  • のめり込むものが増え、家での会話がかみ合わなくなった
  • 電話の折り返しが、いつもより極端に遅い
  • こちらの問いに、答える前の一瞬の間が増えた
  • これらの変化が、どれも同じ時期からはじまっている

外出が、少しずつ増えていく。
のめり込むものが増えて、会話が、だんだんかみ合わなくなる。
折り返しの電話が、いつもより極端に遅い。
ひとつひとつは、「そういうこともあるよね」で流せてしまう小ささでした。
でも今こうして並べてみると、全部、同じ時期からはじまって、同じ方向へ進んでいたと思います。
そう、点は、最初から線だったんです。
こうした違和感の見分け方は、浮気のサインをどう見るかという話のほうに、もう少し細かくまとめています。

教科書にない嘘

うちのサインは、ドラマのように分かりやすくは出ませんでした。ママ友、習い事。
誰も疑わない生活の言葉ばかりだったんです。
本当に長く続く裏切りほど、派手さを消して、暮らしの中に静かにまぎれます。
だから私は、見比べても確信が持てませんでした。
ひとつの派手なサインを探すより、小さな違和感がいくつも同じ時期に重なっていないか。
そこを、どうか見落とさないでください。

婚外恋愛の裏で家庭に静かに起きた事実

いちばん書いておきたいのは、ここです。
婚外恋愛の裏で、私の家庭に起きたのは、派手な崩壊ではありません。
もっと静かで、もっと気づきにくいものでした。

疑わなかったのは、私だけじゃありません。
娘も、心から母を信じていました。
私と娘は、小さな違和感の芽が出るたびに、それをそっとなかったことにしていたんです。
だから正確に言えば、私は妻の婚外恋愛を見抜けなかったんじゃない。
疑わなかった、というほうが正しい。
うちは大丈夫、長年連れ添ったこの人にかぎって。
その思い込みが、いちばん深い盲点でした。

家の中が、少しずつ変わっていく。
食卓の会話が減り、笑う回数が減り、それでも表向きは、ふつうの家族として回っていくのです。
この静けさが、婚外恋愛のいちばん恐ろしいところだと、私は思います。
ただ、信じていたものが、内側から少しずつ空洞になっていく。
そして、それが空洞だったと気づくのは、いつも、すべてが手遅れになってからなんです。

しわ寄せは、いちばん弱いところに集まります。
うちの場合は、娘でした。
家の空気が重くなるほど、娘は早く大人にならざるをえなくて、いつのまにか、自分のことは自分でこなすようになっていました。
親が守れなかったぶんを、子どもが黙って引き受けていたのだと思います。
あの頃、妻が家を空けていた時間の代償を払っていたのは、当の本人ではなく、何も知らない娘のほうだったんです。
そのことに、私は発覚してからやっと気づきました。
本気だったか、ただの遊びだったのか。
そんなことは、この事実の前では、本当にどうでもいいことなんです。

!気づけなかった10年

正直に打ち明けます。私は妻の裏切りを、見抜けなかったのではありません。
疑うというのは、たったひとつの出来事を疑うことじゃない。
築いてきた家庭ごと、娘と過ごした日々ごと、二十数年ごと、まるごと疑うことになるのです。
それが、こわかった。認めないでいることが、あの頃の私には、家族を守ることと同じに見えていました。
ただ、傷つくのを先延ばしにしていただけだったのかもしれません。

位置情報と折り返しの沈黙

私の場合、目を覚まさせたのは、一枚の地図でした。
ママ友と出掛けている妻に買い物を頼みたくて、なにげなく位置情報を開いただけなんです。
ところが、そのマークを見て、すべてを知ってしまいました。
そのいきさつは、GPSで浮気に気づいた日の詳しい経緯に譲ります。

ここで書いておきたいのは、その前の10年のほうです。
妻は、ささいなことでも、私の頼みを聞きませんでした。
私は生まれつきお腹が弱く、作るものに気をつけてほしいと頼んだことがあります。
返ってきたのは、「お腹が弱いあなたが悪い、私と子どもは問題ないのだから」、という言葉でした。
こういうことが積み重なって、私は何も言わなくなっていたのです。

会話が消えた家で

子どもの前で言い争いたくなくて、私は部屋にこもるようになりました。
家から会話が消えたのは、そのころです。
そして、静かに家の外で、妻の男遊びが始まっていきました。
妻はあとで、話ができなかった、寂しかった、と言いました。
どちらが先だったのかは、この記事を読むあなたが決めてください。

半年から約10年へ伸びた数字

怒らないから正直に話してほしい。
そう伝えて、いつからだ、と聞くと、妻は半年前と答えました。
けれど問い詰めるほど、その数字は1年、3年と伸びていき、証拠として残っていたぶんだけで6年。
最後には約10年だと妻が認め、相手もひとりではありませんでした。

半年だと思っていたものが、約10年。
そう知らされたとき、私はもう、信じてきた時間そのものを、疑うしかなくなりました。
娘の入院に付き添った日々も、家族で笑った食卓も、その裏側であったことを考え出すと、何もやる気が出ません。
この数字が伸びていった夜のことは、婚外恋愛ブログには載らない浮気された夫の10年間に書いています。

婚外恋愛は不倫とは違う、純粋なものだ、と世間では言い換えられます。
でも、この年数の前では、その言い換えに、なんの意味もありませんでした。
本気だろうと遊びだろうと、失われたものの大きさは、一ミリも変わらない。
長ければ長いほど、家庭はただ深く、空洞になっていくだけです。

一般に言われる婚外恋愛のリスク

この章では、する側に向けて一般に語られるリスクと、される側に起きたことを、書きました。
左は弁護士や解説でよく言われること、右は私の家で起きた事実になります。
この2つを見比べると、どのリスク一覧にも載っていない重さが見えてくるはずです。

世間で語られる婚外恋愛のリスク私の家で、実際に起きたこと
相手の配偶者から慰謝料を請求されるお金では取り返せない信頼が、消えた
家庭に発覚し、離婚に発展する離婚しない道を選んでも、傷は残った
子どもが傷つき、親子関係が壊れる何も知らない娘が、代償を黙って払っていた
職場や周囲に知られ、信用を失う家族が私や妻に向ける、目の色が変わった
深くなるほど、戻れなくなる壊れたものは、思ったよりずっと戻らなかった

左の一覧は、どれも本当に起こりえます。
でも、される側を10年やって分かりました。
本当にこたえるのは右の列です。
慰謝料の金額なら、いつか払い終わります。
でも、家族が向ける目の色や、娘が黙って払った代償には、値段も支払いの期限もありません。

!あとから届く代償

慰謝料や離婚は、目に見えるぶん、まだ想像がつきます。
でも本当に重いのは、数字にならないもの。
家族の信頼、子どもが受けた傷、自分を見る家族の目です。
その請求書は、起きた瞬間ではなく、何年もかけて静かに届きます。

気づいたときにまずすべき行動

もし今、あなたの家庭にも同じ影が見えはじめているなら、最初にするのは、問い詰めることではありません。
私が遠回りして学んだ手順を、順番にお伝えします。

【事実を書き留める】
いつ、何が、どう変わったか。
感情を混ぜず、日付とできごとだけを、静かに紙へ書く。
頭の中だけだと、不安が勝手にふくらんで、かえって何も見えなくなるからです。

【動く前に専門家へ】
証拠の集め方や慰謝料、離婚のことは、弁護士や探偵といったプロに相談してください。

【心を後回しにしない】
眠れない、食べられないほど辛いときは、我慢せず、公的な相談窓口を頼ってください。
気持ちが受け止めきれないものは、体のほうが先に崩れていきます。
心や体が壊れてからでは、正しい判断もできません。

離婚しなかった本当の理由

私は結局、離婚を選ばなかったのです。
離婚して追い出す道も、何度も頭をよぎりました。
それでも別れなかった理由は、ここに書ききれないので、不倫されても離婚しなかった私の理由のほうに書いています。
正直に言えば、この選択が正しかったのかどうか、いまだに分かりません。
それでも、婚外恋愛が発覚した今も、妻は私の隣にいます。

最後に、もしあなたが、寂しさや辛さから誰かのもとへ踏み出そうとしているなら、聞いてほしいことがあります。
あなたを責めるつもりは、まったくありません。
また、純愛だと感じているその気持ちを、否定するつもりもありません。
ただ、ひとつだけ聞いてほしいのです。
その先で、あなたの大切な人の目の色が、どう変わってしまうのか。
動きだす前に、少しだけ想像してみてください。

婚外恋愛という言葉は、やわらかくて、優しい響きがします。
でもその言葉の裏側で、私の家では、10年かけて家庭が静かに空洞になっていきました。
壊れてしまったものを元に戻すのは、あなたが思っているより、ずっと難しいのです。
その回り道を、あなたにはしてほしくない。
ただ、それだけなんです。

あなたへの手紙

ここまで読んでくれて、本当にありがとうございます。
婚外恋愛は不倫とは違う、純愛だから、という言葉は、する側の心をやわらげるためのものでした。
される側に残るのは、純粋かどうかとは関係のない喪失だけです。
あなたが今どちらの側にいても、動く前に、本当に大切なものを、もう一度だけ見つめてほしい。
あなたが、私のような回り道をしないように、隣で、心からそう願っています。